2011年2月10日木曜日

2週間で合格! PMP試験

 何この胡散臭いタイトル。

 先月の話になりますが、PMPに合格しました。
 会社からの補助金が1回分のみ支給で、もし落ちたら自腹でリトライせにゃならんので、それはもう真剣に勉強しましたよ。
 金額でいうと3万円分くらい。

 せっかくなので、PMP合格の体験談でも。

・基本方針

 PMBOKの全知識エリアが試験範囲なので、広く浅く、を基本方針とする。
 得意な知識エリアの強化ではなく、苦手な知識エリアの補強を優先する。
 学習期間は短期集中とする。飽きっぽい自分が1ヶ月も2ヶ月も勉強なんて無理。


・使用した資料

1. プロジェクトマネジメント 知識体系ガイド PMBOKガイド


  まあ基本。日本史で言うところの山川の教科書。

2. PMP試験合格虎の巻 第4版対応―重要ポイント解説+演習問題・模擬試験


  何でもいいから問題集を1冊。PMBOKの版と合っていることを確認しましょう。
  解説の質はあんまり気にしなくて良いです。自分の得手不得手を見極めるのが目的なので。学習はあくまでPMBOK。


・学習プラン

1. PMBOK通読
2. 問題集で得意・苦手エリアを識別
3. 2.の苦手エリアから順に、PMBOK/問題集/参考書/各種Webサイトで補強
4. 2.と3.を繰り返す


・実際の経過

1. PMBOK通読
 細かい内容はあまり気にせず、知らない用語や概念の学習に重点を置きました。
 特に、技法・ツールについては、名称、内容、使いどころ、長所/短所、等を把握するようにしました。
 また、EVMやPERT図等の計算問題は、公式だけでなく概念から理解するようにしました。
 各フェーズのインプット/アウトプットや相関関係についても試験に出ると認識していましたが、アドリブでもそれなりに解けるだろう、とあまり重視しませんでした。

2. 問題集で得意・苦手エリアを識別
 問題集を一通り解いた結果、下記のような結果でした。
  比較的できた領域 (正解率70%以上) : コスト・マネジメント、スコープ・マネジメント
  ぼろぼろだった領域 (正解率60%以下) : 品質マネジメント、調達マネジメント、コミュニケーション・マネジメント

3. 2.の苦手エリアから順に、PMBOK/問題集/参考書/各種Webサイトで補強
 駄目だった領域は、下記の通り補強しました。
  品質マネジメント…品質保証と品質管理の違い
  調達マネジメント…各契約形態の違いとインセンティブの計算方法
  コミュニケーション・マネジメント…人間関係調整の具体的な技法

4. 2.と3.を繰り返す
 得意エリアは通読、苦手エリアは精読を繰り返し、結局、1日2~3時間程度×2週間の勉強で試験に臨みました。


・試験当日

 茅場町で受験。
 後ろの席のおっさんが数分おきに大きなため息をつくのが、気になって仕方ありませんでした。心中でどんどん膨らむ憎悪。金額でいうと3万円分くらい。
 集中を乱され、かつ最初の方は緊張からか問題文が頭に入らず焦りましたが、10問くらい解いたところでテンポが上がってきました。

 一般的な受験テクニックの通り、とにかくスピード勝負です。ひっかけ問題を疑って時間を浪費するより、まずは最後の問題までたどり着くことを優先にしましょう。
 すぐわからなかった問題は後回しなわけですが、それらも基本は直感精読で対応です。かつ、将棋と違って正解6割で勝利の世界なので、精読も程々でokです。

 ちなみに、結果的にひっかけ問題はありませんでしたが、罠はありました。
 ある問題文の選択肢に誤訳があり、正解が無かったのです。
 さんざん悩んだ末、英語の原文を見ると、日本語にない"only"が入っていました。
 まあ、いちいち全部の問題で原文の確認なんかやってられませんが、いざという時には。

 各知識エリアから幅広く出題されていましたが、比較的たくさん出題されたと感じたのは以下の3種類です。
 これらは確実に抑えておかないと、合格は難しいでしょう。

- EVM
 単純な計算だけでなく、数値の解釈の問題も複数出ていました。CPIやSPIが1より大きい/小さいのは何を意味するのか、しっかり理解しておく必要があります。

- リスク対応策
 xxの状況で最適な対応策は何か、のような問題が出ました。対応策の種類だけでなく、使用できる局面も記憶しましょう。

- 倫理
 基本的に楽勝ですが、実務経験に邪魔されがちです。
 例えば、「プロジェクトマネジメントの画期的な方法を考えたが、それは法律に抵触する。上司に相談したら「やれ」と言われた。どうする?」みたいな問題。
 当然駄目に決まってるわけですが、「…でも上司がokって言ったんなら、俺ならやるなあ」とか迷わないようにしましょう。

 1時間ちょいで全問回答終了。「xxでないものはどれか」のようなひっかけが無いことを再確認しても、2時間半も時間が余りました。
 ここで「試験終了」のボタンを押すか、かなり懊悩しました。
 考え直して正答率が上がるような試験で無し。かと言って、これでfailだったら相当な精神的ダメージです。金額でいうと3万円分くらい。

 いや合格してほんとに良かった。大学入試の時より嬉しいかも。

5 件のコメント:

  1. 今度PMPを受験するので教えてください!
    計算をするためのメモ用紙などは利用できますか?
    あと、飛ばした問題の番号をメモしておくことはできますか?

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    1. ・メモ用紙について
      メモ用紙は、確か筆記具と紙を会場で貸してもらえた気がします。
      なお、計算は、受験用PCに計算機アプリが入っていて、それを利用することもできます。
      ただし異様に使いにくいアプリで (計算機を使いにくく作れるってのもある意味すごい話ですが)、ほとんど暗算や筆算で済ませました。
      ・問題飛ばしについて
      任意の問題にマークをつけておき、後で問題の一覧からマーク済みの問題に戻ることができます。
      そのため、わからなくて飛ばした問題や自信の無い問題を、後から見直すことは容易です。

      以上、がんばってください。

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    2. 回答どうもありがとうございました!
      今週末に受験してきます。

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    3. おかげさまで、合格しました!
      最初の50問で70分もかかってしまい、焦りましたが挽回できました。
      昨年出産し、今は育児休暇中なのですが、とりあえず合格っていうのはうれしいもんですね!

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    4. おめでとうございます。
      取った後の維持 (PDU確保) も何かと面倒だったりしますが、PMとしてのキャリアに箔をつけるには良い資格なので、持っておく価値はあると思います。
      ていうか、PMPを持ってないと一人前のPM扱いしてもらえない状況も結構ありますし。

      お子様はもうあちこち動き回っている頃でしょうか。
      家事がたいへんになっていく中、合格を勝ち取られたのは本当にすごいですね。

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